「医療費控除とふるさと納税を同時に確定申告で申請」と聞くと難しい感じがしますが、実はスマホで簡単にできるんです。
当記事では、自由診療分を含む医療費控除・ふるさと納税の控除申請をまとめて行う確定申告の手順・還付金振込までの流れを紹介。
筆者が実際に作業した操作画面の画像を交えて解説するため、お役に立てば幸いです。
<こんな人におすすめ!>
「医療費控除のやり方がわからない」
「ふるさと納税のワンストップ申請をしてしまったが、医療費控除のために確定申告したい」
「確定申告完了から還付金振込までの流れを知りたい」
※当記事は税理士等の有資格者による解説ではなく、あくまで一個人の実録体験談です。2023年度の確定申告を実例として紹介しており、最新の情報と一致しない可能性があるため、直近の情勢等は各自でご確認ください。
※当記事ではアフィリエイト広告を表示しています。
医療費控除とふるさと納税は同時に申請できる!スマホアプリで簡単操作
確定申告を行う方法は、自力でやるか税理士に依頼するかの2つにまず分かれます。
自力で行う場合にはさらに、確定申告会場に行くor自宅で行う、紙媒体で提出するorスマホアプリやWEBサイトで提出するといった具合に複数の選択肢があり、初めて行う人にはどうしても難しく見えてしまうでしょう。
結論として、「そもそも確定申告とは?」という段階でお悩みの方には、スマホアプリでの手続きが圧倒的におすすめです。
<スマホアプリ「マイナポータル」で確定申告を行うメリット>
・必要な書類・不要な書類を自動で判定し作成してもらえるので税務知識がなくても大丈夫
・自宅にいながら最低限度の簡単な入力で提出手続きまで完了するため、税務署には一度も行かなくて良い
・カメラ機能で入力を大幅に簡略化できる項目がある
・利用者識別番号やIDパスワードなどの管理が不要
・カードリーダー機器を購入しなくてもマイナンバーカードの読み取りができる
当記事では、実際にスマホアプリ「マイナポータル」で医療費控除とふるさと納税の控除申請を含む確定申告を行う方法をご紹介します。
年末調整ありの会社員が医療費控除とふるさと納税をスマホで確定申告
個人が確定申告を行う場合、フリーランスなどの個人事業主として確定申告を行うか・会社に雇用されている「雇われサラリーマン」として確定申告を行うかで処理が異なります。
当記事で解説する確定申告は、会社に雇われ年末調整済みの会社員が確定申告を行うケース。
この場合、確定申告にあたって入力が必要な情報は非常に少ないので簡単です。
<当記事で紹介する確定申告の前提条件>
・会社員(年収2,000万円以下)
・給料は一カ所からしか受け取っていない
・在職中の会社で前年12月末に年末調整済み
・源泉徴収票あり
・副業収入なし
・歯列矯正等の自由診療分を含む約90万円の医療費が発生
・複数の自治体にふるさと納税
・スマホアプリ「マイナポータル」でマイナンバーカードを使って確定申告
一方で、個人事業主のケースや、雇われ会社員でも副業収入などの複雑な事情を抱えている場合は、税理士さんに相談することも視野に入れましょう。
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スマホで医療費控除・ふるさと納税の確定申告をするために必要なもの
マイナポータルを利用してスマホで医療費控除・ふるさと納税の申請を含む確定申告を行う場合、必要なものは下記の通りです。
・マイナンバーカード
・アプリ「マイナポータル」を利用できる端末(スマートフォンやタブレットなど)
・源泉徴収票
・医療費の支払い先、支払額をまとめた資料
・ふるさと納税の寄付先・寄付額を確認できる資料
・還付金の振込先口座情報
確定申告の作業自体は、準備さえできていれば所要時間10分程度で完了します。
しかし、マイナポータルを初めてダウンロードする方や医療費の集計ができていない方、外部サイトで証明書を発行したい場合などはプラスアルファの作業時間・待ち時間が必要。
期日まで余裕のある日程で取り掛かることをおすすめします。
源泉徴収票あり・医療費集計済みなら確定申告はすぐできる!
実際にスマホアプリで医療費控除・ふるさと納税を含む確定申告を行う手順は下記の3ステップです。
・自身の給与情報の入力
・控除(医療費控除やふるさと納税)の入力
・還付金の振込先情報の入力(登録済みなら不要)
スマホアプリ「マイナポータル」で確定申告を開始
マイナポータルにログインする際は、マイナンバーカードの上にスマホを乗せるというユニークな手順が必要です。カメラを起動してコードを読み取る等の操作ではなく、本当に置くだけです。
慣れるまではここでつまずくものの、カード読み取り用の機械を別途購入する必要がないのは大きなメリットです。

まずは自分が申告したい内容を選択。外部サイトとの提携を確認する欄がありますが、「未完了」のままでも確定申告・控除申請・還付金受領が可能なので、ここは無視して大丈夫です。
給料の情報を入力!スマホならカメラ読み取り→計算不要で簡単
給料・源泉徴収額の情報は、源泉徴収票をカメラで読み込むだけで自動で入力と計算が完了します。カメラ機能と連携できるスマホならではのメリットです。
読み取り後に目視での確認は必要ですが、読み取り精度は高い模様です。筆者の場合は修正不要でした。
このように、源泉徴収票があれば給与所得の入力は非常にスムーズ。
万が一源泉徴収票が手元にない場合でも、確定申告そのものは手作業・手入力で対応できるため、作業時点では焦らなくても大丈夫です。(ただし、なるべく手元に確保しておくことをおすすめします)
補足|源泉徴収票無しの場合、給与明細でも大丈夫?
「確定申告したいけど源泉徴収票が手元に無い」という方もいるかもしれません。
結論として、確定申告に源泉徴収票は無しでも大丈夫。源泉徴収票の提出を求められることは基本的にありません。
これは、2019年に始まったマイナンバー制度で源泉徴収票の情報が網羅されているためです。
そのため、極論を言えば、1年分の収入情報を集計できるなら給与明細で大丈夫…と言えなくもないですが、正確な情報を間違いなく入力するには源泉徴収票がある方が望ましいでしょう。
(↓源泉徴収票がどんなのかわからない方は、こんな感じの小さな紙を探してみましょう!)

前提として、雇用者を抱える会社側には源泉徴収票を発行する義務があります。つまり、会社勤めの方が「源泉徴収票が無い」ということは、本来ありえないこと。
また、申告完了後に何らかの事情で税務署から源泉徴収票の提出を求められる可能性・申告のミスに気づいて後から確定申告をやり直す可能性もあります。
源泉徴収票はなるべく手元に確保、そして確定申告完了後もしばらくは捨てずに保管しておきましょう。
医療費控除の入力内容は支払先ごとの合計金額だけでOK
医療費控除の申請に必要な情報は下記の2点のみ。
入力方法には複数の選択肢がありますが、申請に必要な下記の情報さえ揃っていれば、直接入力するのが簡単かつ手っ取り早くておすすめです。
・支払い先(医療機関、薬局薬店、交通機関等)
・支払い先ごとの総支払額
最終的に仕上がる資料は画像のとおり。
通院回数ごとではなく、1年間で誰がどこにいくら支払ったかをまとめて報告する形となるため、集計作業が必要です。(扶養している家族がいる場合は、各個人ごとに集計します。)
ここで注意したいのが、「医療費のお知らせ」に記載されていなくても控除の対象となる医療費があるという点。(自由診療分や通院にかかった交通費など。)
単に医療費のお知らせのデータを入力するだけでは申告が漏れて損をする可能性があるため、領収書の確認・集計は必須と思っておきましょう。
医療費控除の入力作業自体は簡単ですが、こうした事前準備が必要な分、作業時間のロスに要注意です。
医療費のお知らせ無しでも医療費控除・確定申告できる!
医療費のお知らせが勤務先の会社から交付される場合、手元に届くのは2月下旬が目安。
確定申告を行いたいタイミングで手元に医療費のお知らせが無い、あるいは紛失してお困りの方もいるかもしれません。
(↓医療費のお知らせがどんなのかわからない方は、こんな感じの紙を探してみましょう!)

結論として、自分自身で1年分の医療費領収書等を保管し、集計作業・入力作業ができるなら、医療費のお知らせ無しでも問題なし。
医療費のお知らせが無くても問題なく確定申告・医療費控除の手続きは完了します。
マイナポータルでの医療費控除申請において、証拠資料の提出は不要。
万が一資料の提出を求められた場合でも領収書があれば大丈夫なので、医療費のお知らせが手元になくても大丈夫です。
国税庁の医療費集計エクセル入力フォーマットを使えない場合
国税庁のホームページでは、医療費の集計・入力に便利なフォーマットデータで用意されています。
しかし、このフォーマットはエクセルデータであるため、エクセルを使えない環境の方には不向きな仕様です。
エクセル無しで簡単に医療費の集計データを作りたい場合は、代わりにGoogleのスプレッドシートを使うのがおすすめです。
スプレッドシートは、無料で作れるGoogleアカウントさえあれば誰でも使えて機能はエクセルとほぼ同じ。
エクセルソフトを入れていないパソコンはもちろん、スマホやタブレットでも操作できます。
医療費の集計を簡単に済ませる便利なツールの使い方
一例として筆者の集計データの作り方をご紹介。
下記の手順でGoogleスプレッドシートで集計データを作成しました。
(手順1)入力用シートにタイトル行と支払い先(医療機関名や交通機関名)、支払額を入力。

最後にまとめて支払先の名称ごとに並べ替える機能があるため、領収書を支払い先ごとに分けておく必要はありません。手当たり次第入力するだけで大丈夫です。
日付や通し番号は無くてもOKですが、重複や漏れを防ぐために情報を付記しておくと良いでしょう。
(手順2) 1年分の入力が完了したら、入力用シートをコピーして集計用シートを作成。
入力用シートでそのまま作業してもOKですが、集計作業中に設定がバグる可能性に備え、控え原本的な意味合いで残しておくほうがベターです。
(手順3)集計用シートのタイトル行を全選択し、フィルターを設定。
追加された下向き三角形をクリックすると、その列の情報を基準に全データを並べ替えられるので、支払い先名称の列で並べ替えを実行。昇順・降順どちらでもOKです。

これで支払い先ごとにまとめて並べ替えが完了します。
後は見やすく加工して、支払い先ごとに金額列を集計すれば医療費控除に必要なデータの完成です。

国税庁指定の専用フォーマットではないため、このデータをそのまま確定申告用に読み込ませることはできません。
ミスなく入力が完了するように、支払先名と支払総額だけメモ帳アプリなどにいったん保存し、そこからコピペするのがおすすめです。
ふるさと納税の納税先・金額の入力
ふるさと納税分の控除をスマホでの確定申告で申請するために必要なのは、寄付先と寄付額の情報のみ。
手入力で完了するため、寄付先の自治体が発行している寄付金受領証明書等できちんと確認できれば、特別な処理は不要です。
証明書の提出も基本的に不要ですが、申告のやり直し等の万が一の事態に備えて、保管はしておくようにしましょう。
ふるさと納税の外部サイトとの提携はしなくてもOK!
ふるさと納税の情報入力にあたって、外部サイトとの連携・電子データの発行を求められますが、これは無視してOK。寄付先の自治体名と寄付額を手入力するだけで手続き完了となります。
一例として楽天ふるさと納税の場合、提携を申請しても手続き完了は翌日以降。(筆者の場合は提携を申請した2日後に提携完了の連絡が来ました。)

確定申告期間の終了間際で急いでいる場合、間に合わない可能性があります。
外部サイトとの提携は、確定申告をする上で必須の手続きではないため、「未完了」の表示は気にせず処理を進めましょう。
補足ですが、外部サイトと提携した場合、以下の画像のような一括読み込み用データとして寄付金に関する証明書が電子発行されます。

ふるさと納税の件数が多い方は利用を検討しても良いかもしれませんが、寄付先が2〜3件程度なら直接入力したほうが速いでしょう。
還付金振込先の口座情報等の入力
収入や控除の入力が終われば、あとは還付金の振り込み先として希望する銀行口座の情報を入力するだけ。ここまでくれば確定申告はほぼ終わりです。
口座情報を手入力するだけなので特別な処理は不要。ネットバンクとの提携手続き等も不要です。
既に公金受取口座の情報を登録している場合は「公金受取口座への振込み」を選択するだけでOKです。
もし、誤って公金受取口座登録済みの状態で再度その口座を入力してしまっても問題ありません。
この場合、確定申告完了後の翌日頃に「公金受取口座登録・変更結果のご案内」というメールが届きます。

このメールは、「この口座は既に登録済みです」という内容なので、何もせず放置しておいてOKです。
確定申告完了!申告書の控えを保存して提出
マイナポータル内での入力が完了すれば、自分の確定申告において提出が必要な書類が自動で作成されるため、あとは保存して送信するだけです。
この時点で既に、還付される金額が自動で算出されているため、自分がいくら受け取れるのか分かります。(ミス等でやり直す場合を除く)

完成した書類を目視で確認し、金額や個人情報、還付先の銀行口座情報に誤りがないか最終チェックを行っておきましょう。
提出漏れや作成漏れ、計算ミス、紛失や郵送トラブルの心配が無いのは、電子申請ならではのメリットです。

提出が正常に完了すると、受領通知が送られてきます。これで確定申告の作業は完了。
あとはドキドキしながら税務署からの連絡を待つのみです。
確定申告後どのくらいで振り込まれる?還付通知を要確認
確定申告が完了すると、不備等がなければ振り込み予定日に関する通知が送られてくるため、いつ振り込まれるかわかります。

筆者の場合は、電子申請での確定申告完了から還付金受領まで約3週間。
詳細は下記の日程で、意外と速いなという印象でした。
2月18日(日)に確定申告電子申請が完了
3月5日(火)に還付金振り込み予定日のメールが届く
3月7日(木)に還付金が全額入金完了
紙面・郵送で手続きすれば、郵送や物量的な手間によってタイムロスが必ず発生するため、こうした点にも電子申告のメリットがあると言えるでしょう。
ちなみに、還付金振り込みの名義は所属の税務署名です。

申告書の金額と実際の振込額を確認して、問題なければこれで確定申告は完了です。
ただし、ふるさと納税による住民税控除がきちんと反映されたか確認できるのは、次年度分の住民税が通知される6月ごろ。そのタイミングで再度確認しておきましょう。
医療費控除、ふるさと納税の注意点やデメリット
医療費控除とふるさと納税を同時に確定申告で申請するにあたっては、注意点が複数あります。
間違えると金額面で損をする可能性もあるため、特に注意が必要な点をまとめました。
医療費控除の対象に含まれるもの・含まれないものに要注意
医療費控除の対象には、自由診療や美容整形は基本的に含まれません。
しかし、自由診療項目や美容医療に類似する項目の中にも医療費控除を申請できるものがあり、その代表例が歯列矯正。
子どもの歯列矯正だけでなく、大人の歯列矯正でも医療費控除を受けられる場合があります。また、医療費そのものでなくとも、通院のための交通費も医療費控除の対象となるので、医療費集計の際には交通費の集計漏れにも注意しましょう。
一方で、高額な医療費の支払いのためのローン手数料は控除の対象となりません。

メディカルローン、デンタルローンの明細書を参照して金額を集計する場合は、手数料分を除外しましょう。
(参考)国税庁HP「医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」
大人の歯列矯正も医療費控除できる!診断書の提出なしでも大丈夫
補足として、実際に大人の歯列矯正で医療費控除を申請した筆者の実例は下記のとおりです。
・成人の歯列矯正
・歯科医から「日常生活に支障をきたすレベル」と診断された
・治療費総額約90万円
・デンタルローンで分割払い(令和5年支払い開始・支払い完了は翌年以降の予定)
・診断書なし(必要なら発行可能とのこと歯科医に確認済み)
美容目的の歯列矯正は医療費控除の対象外ですが、医師から診断書を書いてもらえるレベルで歯並びにトラブルを抱えている場合は申請が可能です。
税務署の人に聞いてみた!個人の確定申告はどこまでチェックするの?
余談ですが、「成人の歯列矯正を診断書無しで医療費控除申請できるか?」と念のため担当税務署に問い合わせた際の回答は、下記のとおりでした。
歯列矯正の医療費控除申請にあたって、診断書や領収書の提出は基本的に不要です。
所管税務署への電話問い合わせ記録
明らかに美容目的であれば控除の対象ではないものの、実際のところ美容目的か否かを確認することは極めて稀です。
申請する人が非常に多く、よほど不審な点がない限りは1件ずつ裏取りする余裕がないというのが実情です。
そのため、確定申告をする時点で診断書が無くても大丈夫。提出を求められた際に速やかに提出できるのであれば問題ないという認識でOKです。
実際に筆者は診断書も領収書も提出を求められることなく、還付金受領まで完了しました。
確定申告に当たって判断に迷うことがあれば、まずは担当医や税務署に問い合わせてみましょう。
【おすすめ関連記事】歯列矯正のために親知らず抜歯が必要になったケースの体験談
医療費のお知らせには9月以降の医療費が載ってない!申告漏れに要注意
医療費のお知らせを参照して医療費控除を申請する際に注意が必要なのが、9月〜12月分の医療費の申告漏れ。
協会けんぽ等の医療保険者側の集計の都合上、医療費のお知らせは9月以降の医療費が載っていない状態で発行・交付されます。
未記載の医療費は、手作業で集計して明細書に記載しなければ医療費控除の対象になりません。
必ず通院の記録・領収書の確認を行い、もれなく医療費控除申請額に反映させましょう。
(参考)全国健康保険協会HP「『医療費のお知らせ』について」
医療費控除のせいでふるさと納税限度額が減ることもある
そもそも医療費控除で節税できる仕組みは、下記のとおり。
課税対象の所得から医療費分の金額を減額してもらえる
→それに応じて、課される税額が減少する
→納付すべき税金の額が小さくなる(会社の源泉徴収で過剰に徴収されていた場合は差額を還付してもらえる)
実はこの『課税対象の所得の減少』には、ふるさと納税の限度額にも影響するという落とし穴があります。
結論として、医療費控除によって減額される前の所得額を基準にふるさと納税をすると、ふるさと納税による控除上限額をオーバーしてしまう可能性があるということ。
総務省が公開している還付額目安表にも、医療費控除をしていない場合の目安である旨が明記されているため、注意が必要です。
医療費控除の影響でふるさと納税上限額をオーバーしたらどうなる?
上限額を超えてふるさと納税をしてしまったとしても、処罰されるわけではないのでご安心を。
超過分の金額が「自腹の出費」となる形で、返礼品を購入したことになるだけです。
とはいえ損をする形になるのは事実なので、失敗したくない方は慎重に対策しておきましょう。
医療費控除とふるさと納税の併用で失敗を防ぐためのポイントは、下記のとおりです。
・自分自身のふるさと納税上限額をシミュレートできるサイトを活用する
・急病などで思いがけず医療費がかさむリスクに備え、年始早々にふるさと納税限度額を使い切るのは避ける
・医療費控除を行うかもしれないという想定で、予めふるさと納税の金額を少なめにする
ふるさと納税と医療費控除を併用する場合、ふるさと納税による控除限度額は医療費控除額の2〜4.5%程度少なくなります。
極端に大損をするわけではないものの、対策さえすれば防げるミスなので、計画的にふるさと納税を行うようにしましょう。
ワンストップ申請と確定申告を両方しても大丈夫!ただし落とし穴がある
ふるさと納税には、「ワンストップ申請」という形で確定申告無しで申請が完了する便利な制度があります。
ワンストップ申請は、寄付先の自治体から随時案内が届くため、「早めにワンストップ申請をしてしまったけど、その後で高額な医療費が発生したからやっぱり確定申告したい」という事態になることも充分ありえます。
結論として、ワンストップ申請と確定申告は両方行っても大丈夫。
重要なポイントは、確定申告の際にもう一度ふるさと納税の内容を申告することです。
ふるさと納税額がゼロに上書きされる!?確定申告時の注意点
ワンストップ申請の受付期限は1月上旬、確定申告の受付は2月中旬から3月中旬。
両方行う場合は必ずワンストップ申請の後で確定申告を行うという形になり、注意が必要なのはこの点です。
ふるさと納税のワンストップ申請と確定申告を両方行うと、より遅いタイミングで行う確定申告の内容が「最新の情報」として上書きされるような形で処理されます。
つまり、ワンストップ申請をしていても確定申告時にふるさと納税の記載が無いと、「この納税者はふるさと納税ゼロ」という情報で上書きされてしまい、ふるさと納税を行なっていないことになってしまうのです。
こうなれば当然、ふるさと納税分の控除は受けられなくなります。
逆に言えば、確定申告時にふるさと納税の記載をきちんと行えば、ワンストップ申請をしてしまった人も確定申告してOKということです。
<ワンストップ申請と確定申告はこれさえ押さえればOK!>
ワンストップ申請をした後に確定申告をする場合、もう一度ふるさと納税の内容を記載すれば問題なし!
医療費控除かふるさと納税か、どちらがお得かを考えるまでも無く、両方の控除をしっかり申請しましょう。
医療費控除・ふるさと納税を確定申告で申請する際の注意点まとめ
さいごに、医療費控除とふるさと納税を確定申告で申請する際の注意点をまとめます。
確定申告が終わった後に間違いに気づいてやりなおす可能性もあるため、領収書などの証拠書類の保管には特に気を付けましょう。
医療費の領収書・ふるさと納税の受領書はいつまで保管が必要?
マイナポータルでの確定申告で医療費控除とふるさと納税の申請を行う場合、書類現物の提出は一切不要。
しかし、証拠書類の保管が法律で義務付けられているもの・保管しておく方が望ましいものがあるため、下記のものは廃棄せずに保管しておきましょう。
<確定申告が終わった後もしばらく保管するべき書類>
・源泉徴収票など収入に関する証拠資料
・ふるさと納税の寄付金受領書
・医療費の領収書(保管の義務があります)
いつまで保管するかについては、いずれも確定申告完了から5年間が目安。詳細や関連法規は以下の通りです。
源泉徴収票はいつまで保管するべき?
お給料額・天引き額を確認できる源泉徴収票や給与明細などは、5年間は保管しておくのがおすすめ。
なぜなら、確定申告は過去5年分まで遡ってやり直すことができるからです。
後からミスが見つかってやり直したい・再確認したいとなった場合に備えて、5年間は保管しておくようにしましょう。
ふるさと納税の寄付金受領書はいつまで保管するべき?
寄付金受領書は、民間送達・e-Tax連携サービスでの確定申告完了後は保管義務が無いことが明言されています。
しかし、万が一確定申告のやり直しが必要になった場合に備えて、更正可能期間の5年間を目安に保管するのがおすすめです。
どうしても早く処分したいという方の場合でも、確定申告を行なった年(=寄付を行った翌年)の6月頃までは保管しておきましょう。
ふるさと納税による控除がきちんと反映されているかどうか最終確認ができるのは、その年度の住民税徴収額が通知される6月頃です。
どんなに早くとも、住民税額を確認できるまでは寄付金受領書の原本を保管しておくことをおすすめします。
医療費の領収書はいつまで保管する?法律で保管義務があります
医療費控除の根拠資料となる領収書やローン契約書、診断書等は5年間の保管が義務付けられています。
提出を求められる可能性もあるため、確定申告完了後も5年間は必ず保管しましょう。
申請漏れで損をするかも!医療費控除できるものを再確認
医療費のお知らせが手元にある場合でも、1年間に支払った医療費の再確認は必ず行いましょう。
特に、医療費控除を申請できるもの・できないものの見落としに注意が必要です。
<医療費控除の対象なのに見落としがちなものの一例>
・医療費のお知らせに記載されていない期間(9月頃〜12月分)の医療費
・通院にかかった交通費
・歯列矯正等、一部の自由診療項目の医療費
<医療費控除の対象とならないものの一例>
・美容医療費
・医療費をローンで分割払いする場合の分割手数料等
ふるさと納税は限度額の増減とワンストップ申請無効化に要注意
ふるさと納税分の控除申請は、医療費控除などの他の要因から控除上限額が増減する可能性に注意が必要。
また、ワンストップ申請と確定申告を両方行うことになった場合には、確定申告時の記載漏れでふるさと納税による恩恵がゼロになることがあるため、忘れずに記載しましょう。
確定申告はやり直せる!医療費控除もふるさと納税も難しくない
確定申告のやり方、医療費控除やふるさと納税の控除申請のやり方が分からず万が一申告漏れや記載ミスがあっても大丈夫。5年以内なら過去の確定申告内容の修正が可能です。
申告時に間違いがあっても、還付金や税額控除等の恩恵を遡って受けることができるので、控除を受けられそうな事由があるならぜひトライしてみましょう。
確定申告や控除申請と聞くと「難しそうだからやらずに済むならやりたくない」と思うかもしれませんが、何もしない方が損をするケースも多々あります。ぜひ計画的に節税していきましょう!


