アカウントに基づく情報は、オン・オフでGoogle検索の結果が変わる可能性がある新機能。
Googleでの検索結果の表示順位に大きく影響するのはコアアップデートですが、2023年10月下旬から11月上旬に『コアアップデートではないと思われる仕様変更』で大規模な検索順位変動が起きていたことをご存知でしょうか?
具体的には、【アカウントに基づく情報の表示】という仕様が追加された前後に、特定の分野のWEBサイトが従来の検索キーワードでは一切表示されなくなるという不具合が生じました。
この事象は2023年11月7日ごろには解消していますが、備忘録と今後のSEO対策を兼ねて詳細と経緯をご紹介します。
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【アカウントに基づく情報を表示】の実装でグーグル検索結果が激変
2023年11月1日前後に、Google検索の結果において、一部のジャンルのWEBサイトが、従来の検索キーワードでの検索では一切表示されなくなる不具合が発生。
- 一部のセンシティブなコンテンツに関する検索結果が極端に少数になる
- センシティブコンテンツに類似する健全なコンテンツもGoogle検索結果から除外される
特に顕著な事象として上記2点が確認され、ユーザーからは混乱の声が上がりました。
コアアップデート以外の理由で検索順位が激変したレアケースだった
この事象の発生前後でGoogleのコアアップデートが行われていましたが、当時のアップデートの経過は下記のとおり。
当該不具合はコアアップデートによる改修結果ではないと推察されます。
2023年コアアップデートの日程
3月15日が1回目
8月23日が2回目
10月6日が3回目(10月20日完了)
<10月末 『アカウントに基づく情報』実装>
<11月上旬 一部の検索結果に不具合発生>
<11月7日ごろ 検索結果の不具合解消>
11月3日が4回目(11/29ロールアウト完了)
2023年10月末、Googleに【アカウントに基づく情報】という機能が実装されています。
不具合発生のタイミングやその解消方法から、この新機能実装に伴い大規模な順位変動が起きたとみて良いでしょう。
Google検索の不具合の概要は下記のとおりです。
- センシティブなコンテンツが検索結果から除外されたのは【アカウントに基づく情報】機能が実装され、デフォルトでオンになっていたことが原因
→ユーザー自身での設定変更が必要 - 当該仕様変更の実装にあたり、そもそも不具合が発生していたこと
→既に解消済み
アカウントに基づく情報をオン・オフするとどうなる?
アカウントに基づく情報は、刺激的なコンテンツにフィルターをかける【セーフサーチ】機能とは別個の機能。
アカウントの登録情報やこれまでの検索履歴などに基づいて、よりユーザーにとって有益な検索結果を表示するという趣旨のものです。
Googleアカウント管理画面を見ると、設定できる項目が増えていることが確認できます。
たとえば、『センシティブなコンテンツを希望していないと思われるユーザー』による検索行動に対し、該当するコンテンツが表示されないようにするという仕様を目指したものと思われます。
つまり、アカウントに基づく情報を表示する機能は、各ユーザーの嗜好や属性を分析した上で最適な検索結果を表示する機能と言い換えられるのかもしれません。
アカウントに基づく情報をオンにするとどうなる?
アカウントに基づく情報の実装直後は、デフォルトで「オンにする」という状態になっていました。
結果として、主にセンシティブなコンテンツを取り扱うサイトが検索結果に全く表示されなくなるという現象が発生。
不具合による現象(後述)が混ざっているものの、アカウントに基づく情報をオンにすると、ユーザーのプロフィールや検索履歴等に基づき検索結果が変化するという理解で良いでしょう。
アカウントに基づく情報をオフにするとどうなる?
実装直後の混乱期においても、アカウントに基づく情報をオフにすることで、ほぼ従来通りの検索結果を表示させることができていました。
また、ゲストモードで検索を行っても従来通りの検索結果が表示されていたため、現時点でも検索結果に違和感を覚える方は下記2つの方法を試してみると良いでしょう。
- アカウントに基づく情報ををオフにする
- ゲストモードでグーグル検索を行う
PC・スマホでの【アカウントに基づく情報】のオンオフ設定方法
以下では、アカウントに基づく情報の設定方法をパソコン版・スマートフォン版の両方でご紹介します。
なお、使用する端末によって【アカウントに基づく情報を検索で利用】【アカウントに基づく情報を表示】【アカウントに基づく情報】と微妙に異なる表示が登場しますが、すべて同じ機能です。
PCでアカウントに基づく情報のオンオフ設定を変更
アカウントに基づく情報は、自分で設定を変更しない限りはオンの状態となっている可能性が高いです。(オンに設定された状態で実装されたためです。)
そのため、不具合発生時は一部のジャンルでの検索結果が極端に偏り、表示件数自体もかなり少ない状態でした。
パソコン版で変更する際には、Googleアカウントにログインした状態で、右上のメニューから設定を行います。

「データとプライバシー」から「アカウントに基づく情報を検索で利用」を選択します。

アカウントに基づく情報がオンになっているとバーが青色、クリックするとオフに切り替わり灰色になります。これで変更が完了し、アカウントに基づく情報はオフとなりました。

ちなみに、ログインしていない状態ではそもそもアカウント情報を変更することができず、上記の変更画面は表示されません。

また、ゲストモードでは、アカウントに基づく情報機能がそもそも実装されていません。


ゲストモードでのグーグル検索結果に異常が発生しなかったのは、そもそもアカウントに基づく情報の機能が実装されなかったからと言えるでしょう。
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スマホ版でアカウントに基づく情報のオンオフ設定を変更
スマホでアカウントに基づく情報の設定を変更する方法は基本的にPC版と同じですが、表示される画面が少し異なります。(アップデートによって画面のレイアウトが変更される可能性もあります。画像は2024年3月時点のものです)
まずは画面右側のユーザー名のアイコンをタップし、メニューを展開。
「Googleアカウントを管理」をタップし、「データとプライバシー」タブを選択。
「アカウントに基づく情報を検索で利用」という項目をタップ、さらに選択バーをタップして色がグレーに変われば設定完了です。
アカウントに基づく情報の影響範囲と今後のSEO対策
アカウントに基づく情報が実装された当初の検索結果の制限は、主にセンシティブなコンテンツの界隈で大きな影響が出ていたため、「制限がかかってもやむを得ない」と納得できる部分があるのも事実です。
しかし、アカウントに基づく情報の実装直後は、本来ならば規制の対象とはならないと思しきWEBサイトの表示にも制限がかかり、アクセス数に大打撃を受けているサイトが散見される状態でした。
グレーゾーンや全年齢向けコンテンツも検索結果から除外される?
不具合が確認された一例として、女性スタッフによる接待を受けられる飲み屋さん(いわゆるお水系のお店)の事例を紹介します。
前提として、こうした飲食店は酒類の提供・歓楽的な要素が前提となっていることから、来店はもちろんポータルサイトの閲覧もセンシティブ扱いとなっている傾向にあります。
とはいえ、規制が必要になるようなサービスは取り扱っておらず、基本的に健全な業態の飲食店です。
しかし、アカウントに基づく情報の実装直後は、こうした一部の飲食店・バーなどの情報も検索結果に表示されない時期が1週間ほどありました。どうやらセンシティブコンテンツとして誤認され、憂き目に遭っていたようです。
【検証記録】健全なスナックの店舗情報が検索結果から除外されていた事象
2023年11月1日頃から1週間ほどの期間、【アカウントに基づく情報】がオンの状態ではスナックなどの健全な業種の飲食店の情報も表示されない状態となっていました。
(なお、検証当時はセーフサーチをオフで統一しています。)
以下、不具合発生当時の「地名+店名」でのGoogle検索の結果です。
【検証A】アカウントに基づく情報がオンの時
本来ならば飲み屋情報のポータルサイトが上位表示されるはずが、SNSアカウントしか表示されていませんでした。
つまり、健全な範囲での接待行為のある飲食店も【アカウントに基づく情報】による影響を受けていることがわかります。
しかし、本件ではさらに複雑な現象が起きていました。
【検証B】 アカウントに基づく情報がオンかつ特定のキーワードを追加して検索した時
アカウントに基づく情報をオンにした状態でも、「地名+店名+【明確なセンシティブキーワード】」で検索すると、ほぼ従来通りの検索結果が表示されていました。
(検証画面で検索1位・2位に表示されているポータルサイトは、センシティブなサービスの店舗を一切掲載しない健全な飲み屋情報サイトです。)
検証A及びB、そして一連の不具合が数日で解消されたことを総合的に見ると、アカウントに基づく情報実装の概要とそれに伴う検索結果の変動は、下記の2つの側面を持っていたものと考えられます。
- 特定のジャンルに対する極端な規制は一時的な不具合もしくは試験的な運用だった(現在は解消済み)
- 一部のグレーゾーンなジャンルが、完全な規制対象コンテンツとして誤認識されていた可能性がある(現在は解消済み)
また、検証Bの事象から、アカウントに基づく情報機能の目的は、特定のコンテンツを一律で排除することではなく、あくまで『ユーザーの属性や希望に適した検索結果を表示すること』であると推察されます。
【対策】サテライトサイトとSNS運用で自社メディアへの導線を確保
【アカウントに基づく情報】の実装による検索結果の不具合は、特定のコンテンツに関心があるユーザーだけでなく、該当コンテンツを取り扱うサイト運営者にも大きなインパクトを与えました。
特定ジャンルのコンテンツやサービスを取り扱う店舗WEBページ、複数の店舗の情報を掲載するポータルサイト、さらには書籍や映像作品の販売プラットフォームなどへの影響も確認されています。
このことから、Google検索の仕様変更や予期せぬトラブルで、自社メディアや販売コンテンツがグーグル検索結果から完全に消えるという現象がジャンルを問わず発生する可能性があると言えるでしょう。
不測の事態に備えて、対策をまとめます。
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<対策1>別ドメインのサテライトサイトに自社メディアへのリンクを設置
検索結果に不具合が発生していた当時、一部の飲み屋情報のポータルサイトが検索結果に表示されない中、当該ポータルサイトを第三者目線で紹介するブログ風サテライトサイトは通常通り検索結果上位に表示されていました。
つまり、ユーザーのニーズにマッチした検索ワードからサテライトサイトにアクセスさせる→サテライトサイトに設置したリンクから集客を確保という導線を確保できていたサイトがあるということです。
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このことから、サテライトサイトは自社メディアそのものの検索順位が大暴落したときの保険として機能してくれる可能性があります。
<対策2>Googleから独立しているSNS上での集客にも力を入れておく
Google検索から自社メディアに辿り着けない状態になったとしても、X(旧ツイッター)やInstagram、TikTokでフォロワーを確保しておけば、各SNSアカウントのプロフィーページや日々の投稿にリンクを設置しておくだけでOK。
SNSは個人レベルで管理・運営できるため、創作物の販売をプラットフォームに委託しているクリエイターさんには特におすすめです。
こちらも、従来のPR効果に加え、そもそもGoogle検索上から自社メディア・自社商品が消えた時の保険的な機能に期待できます。
アカウントに基づく情報のオンオフが検索結果に与える影響
2023年11月上旬に発生したGoogle検索結果の大変動は、11月8日ごろに解消しており、SEO有識者の方々も一時的な不具合もしくは試験運用だったのではとの見解を示しています。
しかし、下記のとおり注視すべき点が複数あり、サイト運営者やコンテンツの販売者にとっては今後のSEO対策に新たな視点が必要かもしれません。
- Googleコアアップデート以外の予期せぬタイミングで検索順位や検索結果が激変し、場合によってはGoogle検索結果に表示すらされなくなる可能性がある
- 健全なコンテンツが規制対象コンテンツとして誤認され、Google上で突然規制される可能性がある
仕様変更やコアアップデートに影響されないコンテンツ作りや集客の導線確保、そして自社メディアが取り扱う内容をGoogleクローラーに正しく伝えるSEO対策の見直しは定期的に行う必要がありそうです。
【まとめ】アカウントに基づく情報がオンになるとどうなるか
さいごに、検索ユーザー・サイト運営者それぞれの【アカウントに基づく情報】実装に伴う不具合のリスクと解消法、対策をまとめます。
実装に伴う大規模な不具合は解消済みですが、検索結果がおかしい・ゲストモードと大幅に違うという状態の場合、アカウントに基づく情報がオンになり影響が出ている可能性が高いです。
また、検索ユーザーがこの事象に気づいていない場合、サイト運営者等は潜在的に顧客を取りこぼしている可能性があります。
アカウントに基づく情報のオンオフが検索ユーザーに及ぼす影響
ゲストモードでの検索結果とログイン状態での検索結果が大幅に異なっているようであれば、アカウントに基づく情報がオンになっている可能性があります。
現時点でも検索結果に違和感がある方は、アカウントに基づく情報をオフにすると回復する可能性が高いため、再度確認し、自身の意向に沿わないのであれば設定をオフにしましょう。
アカウントに基づく情報のオンオフがサイト運営者等に及ぼす影響
ブログサイトやポータルサイトの運営者だけでなく、ポータルサイトに広告を掲載している店舗・創作物等の取引を販売委託サイトに任せている個人クリエイター等にも、アクセス減・集客減・売上減というマイナスの影響が出ている可能性があります。
アカウントに基づく情報をオンにするとどうなるか・オフにするとどうなるか、ゲストモードでの検索と相違がないか、年齢や性別設定の異なる複数のGoogleアカウントを使い分けるなど、様々なパターンで自サイトが検索結果に表示されているか定期的に確認をしましょう。
特に、ゲストモード状態とグーグルログイン状態で自サイトの検索表示順位が大幅に変わるのであれば要注意。
アカウントに基づく情報をオンにしているユーザーからGoogle検索で見つけてもらえない可能性を考慮し、Google検索以外の集客導線の確保を検討しましょう。
・別ドメインのサテライトサイトでメインサイトへのリンクを確保
・Googleから独立しているSNS媒体などでの集客にも力を入れておく

